厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知『保育士試験の実施について(平成15年12月1日)』によって、保育士試験の出題範囲は明確に規定されています。
- ▼ 社会福祉の出題範囲
- ▼ 児童福祉の出題範囲
- ▼ 発達心理学の出題範囲
- ▼ 精神保健の出題範囲
- ▼ 小児保健の出題範囲
- ▼ 小児栄養の出題範囲
- ▼ 保育原理の出題範囲
- ▼ 教育原理の出題範囲
- ▼ 養護原理の出題範囲
- ▼ 保育実習(保育実習理論及び保育実習実技)の出題範囲
出題の基本方針
社会福祉全般に関して、その理念体系を理解しているかを問うことを基本とする。 問題選択に当たっては、我が国の社会福祉の体系を概括的に理解しているかという点のほか、その背景となっている社会の動向、社会保障等の関連の深い制度の概要、制度の歴史的展開等の点についても留意する必要がある。
出題範囲
- 現代社会と社会福祉の意義
- (1)社会福祉の理念と概念
- (2)社会福祉の対象と主体
- (3)社会福祉ニーズの変容
- (4)社会福祉の発展
- 社会福祉の法体系と実施体系
- (1)社会福祉法制の体系
- (2)社会福祉のサービス実施体系
- (3)社会福祉サービスの評価と情報提供
- (4)社会福祉の財政と費用負担
- (5)社会福祉サービスにおける公私の役割
- (6)社会保障及び関連制度の概要
- 社会福祉援助技術の概要
- (1)社会福祉援助技術の発展経緯
- (2)社会福祉援助技術の形態と方法
- (3)社会福祉援助活動の動向
- 社会福祉専門職
- (1)社会福祉従事者の概要
- (2)社会福祉従事者の専門性と倫理
- (3)保健・医療関係分野の専門職との連携
- 社会福祉の動向
- (1)少子高齢社会への対応
- (2)在宅福祉・地域福祉の推進
- (3)社会福祉基礎構造改革の進展
- (4)ボランティア活動の推進
- (5)諸外国の動向
- 利用者保護制度の概要
- (1)第三者評価
- (2)苦情解決
- (3)権利擁護
- (4)情報提供
出題上の留意事項
- 社会福祉援助技術の内容等について理解しているかという点についても出題し、その場合には、具体的事例を設定して問う等工夫が必要である。
- 細かい法律や手続き、歴史的事項についての個々の知識に関して出題する場合は常に社会福祉の理念あるいは現在の社会福祉の全体系を理解する上で関係の深い必要なものに限ることとする。
- 児童福祉や保育原理の出題とは、十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
児童がおかれている現状とこれに対応して行われている現在の児童福祉制度及びその役割を体系的に理解しているかを問うことを基本とする。問題選択に当たっては、我が国の児童福祉の理念・制度の体系を概括的に理解しているかという点のほか、児童及びそれをとりまく環境の状況、児童福祉従事者の状況、児童福祉に係る相談援助活動の点についても留意する必要がある。
出題範囲
- 児童福祉の意義とその歴史的展開
- (1)児童福祉の概念
- (2)児童福祉の理念
- (3)現代社会と児童
- わが国の児童福祉に関する制度と福祉機関・施設
- (1)児童福祉に関する法律
- (2)児童福祉の制度
- (3)児童福祉の機関
- (4)児童福祉の施設
- (5)児童福祉の費用
- 児童福祉の現状と課題
- (1)少子化と子育て支援サービス
- (2)健全育成
- (3)母子保健
- (4)保育
- (5)養護と虐待の防止
- (6)障害児
- (7)少年非行・情緒障害
- (8)ひとり親家庭
- (9)現代の児童福祉の課題と展望
- (10)諸外国の現状
- 児童福祉の実践と児童福祉従事者
- (1)児童福祉の専門職
- (2)児童福祉の専門援助技術
- (3)児童福祉サービス関連機関との連携
- 相談援助活動
出題上の留意事項
- 児童福祉の意義とその歴史的展開の部分からは、歴史的にあまり古いものや現在の児童福祉制度と関連のないものは出題しない。
- 社会福祉、保育原理、教育原理の出題とは、十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
発達の基本原理、胎児期から老人期までにおける発達期の特徴及び各々の発達段階における心理構造の特質、乳幼児期における発達援助のあり方、特に保育の実際との関係において十分に把握できているかを問うことを基本とする。
出題範囲
- 発達心理学の方法と考え方
- (1)何のために発達心理学を学ぶか
- (2)一人一人の子どもの発達を正確にとらえる必要性
- (3)人間の発達を「ライフサイクル」的な視点からとらえた「発達段階」
- 初期経験の重要性
- (1)知能・性格・感情の基本を形成する乳幼児期の経験
- (2)野生児の事例、動物実験の事例からみた発達の課題
- 発達期の特徴
- (1)胎児期
- (2)新生児期
- (3)乳児期
- (4)幼児期
- (5)児童期
- (6)青年期
- (7)成人期から老人期
- 乳幼児期における発達援助のあり方(保育所保育指針の発達項目)
出題上の留意事項
- 児童の発達の道筋を正しく理解し、家庭、所属集団等との関連において把握することを主眼として出題する。
- 児童の言動や問題行動についての理解等児童の保育等の実際において役立つような知識についても問わなければならない。この場合、児童の問題行動の実態から出発して、その原因の理解方法、問題の解決方法及びその理論的背景等の理解についての出題を中心におくことが望ましい。
- 精神保健や保育原理の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
発達段階及びその特質を基本的に理解した上で、それから外れた行動を示す児童について、正しい理解と取扱いができるかどうか、また、保育等の実際と関連して精神保健の意義及び目的を理解しているかどうかを問うことを基本とする。
出題範囲
- 小児の精神機能発達と精神保健
- (1)精神発達と脳神経系器官の成熟
- (2)心の健康に影響する要因
- 小児の生活環境と精神保健
- (1)家族関係と小児期の精神保健
- (2)文化・教育環境と小児期の精神保健
- (3)社会環境と小児期の精神保健
- 小児各時期の精神保健
- (1)身体と精神保健の関係
- (2)乳児期の精神保健
- (3)幼児期の精神保健
- (4)学齢期の精神保健
- (5)思春期の精神保健
- 小児の心の健康障害
- (1)小児各時期の精神障害の特徴
- (2)心の健康障害と小児の養育のあり方
- 小児期の精神保健活動
- (1)精神医学と保育の連携
- (2)子育て支援対策と心の健康づくり
- (3)児童福祉施設における心のケア
- (4)地域精神保健活動と保育
出題上の留意事項
- 保育の中で遭遇する、児童の発達の遅れや行動の異常についての理解を深めるような出題とし、理論面に過度に重点が置かれることなく保育等の実際における応用力を重視した出題とする。
- 問題作成に当たっては、障害児保育との関連も考慮に入れることとする。
- 発達心理学や保育原理の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
個々の小児と集団を形成した場合の小児各時期の健康についての理解と健康増進や疾病異常に対する対応への理解を問うことを基本とする。問題選択に当たっては、身体面のみならず心の健康についての理解や各種の保健対策、安全対策等についても留意する必要がある。
出題範囲
- 小児の健康と小児保健の意義と目的
- (1)小児の健康の定義と健康に影響する要因
- (2)小児の健康と保育との関係
- (3)小児の健康と家庭・地域の関連
- (4)小児の健康指標と小児保健水準
- 小児の発育・発達と生活の支援
- (1)身体発育の特徴とその評価
- (2)精神運動機能発達の特徴とその評価
- (3)生理機能と小児の生活
- (4)発育・発達を促す保育の実際
- 小児の食生活と栄養
- (1)小児の栄養の意義
- (2)小児各時期の食生活の実際
- 心身の健康増進の意義とその実践
- (1)小児各時期の健康づくりの意義
- (2)小児各時期の健康づくりの実践
- 小児の疾病とその予防対策
- (1)小児期の健康状態の評価
- (2)小児の疾病の特徴と小児期に多く見られる疾病
- (3)心身の状態と保育現場で必要な応急処置
- (4)予防接種
- (5)養育上問題と心身の健康
- (6)疾病異常と支援体制
- 事故と安全対策
- (1)小児の事故の特徴
- (2)事故と心身の被害と救急処置
- (3)事故防止対策と安全教育
- (4)事故や災害と精神保健
- 児童福祉施設における保健対策
- (1)児童福祉施設における保健活動の基本的方針
- (2)各種の児童福祉施設の特徴と健康管理の実際
- (3)保健活動における連携
- 母子保健対策と保育
- (1)地域母子保健の意義
- (2)母子保健サ−ビスの実際
- (3)母子保健サ−ビスと保育との連携
出題上の留意事項
- 保育等の実際においてしばしば出会うと思われる事項に関して出題することが望ましい。
- 精神保健の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
小児栄養の基本的理論を体系的に理解しているか、特に保育の実際との関連において実践的な知識・理解となっているかを問うことを基本とする。
出題範囲
- 小児の健康な生活と食生活の意義
- (1)小児の心身の健康や生活と食生活の関係
- (2)家庭・地域における食生活の実態と小児の食生活
- 小児の発育・発達と食生活
- (1)身体発育・精神運動機能発達と栄養・食生活
- (2)食べる機能・消化吸収機能発達と栄養・食生活
- 栄養に関する基本的知識
- (1)栄養素、栄養生理、代謝に関する基本的知識
- (2)栄養所要量の意義とその活用
- (3)小児の集団生活と献立作成・調理の基本
- (4)栄養状態の評価
- 妊娠・授乳期の食生活
- (1)妊娠のメカニズムと正常な妊婦の食生活
- (2)母乳分泌と母乳分泌促進の食生活
- (3)妊娠・分娩の異常と食生活
- (4)胎児と食生活
- 乳児期の食生活
- (1)乳児期の心身の特徴と食生活の関係
- (2)乳汁栄養(母乳栄養・人工栄養・混合栄養)
- (3)離乳の意義とその実践
- (4)乳児期の栄養上の問題と健康への対応
- 幼児期の食生活
- (1)幼児期の心身の特徴と食生活の関係
- (2)幼児期の食生活の特徴とその実践
- (3)間食の意義とその実践
- (4)幼児期の栄養上の問題と健康への対応
- 学齢期・思春期の食生活
- (1)学齢期・思春期の心身の特徴と食生活
- (2)学齢期・思春期の具体的な食生活
- (3)学校給食と栄養教育
- 小児期の疾病と食生活
- (1)小児の疾病の特徴と食生活
- (2)摂食障害と食生活のあり方
- (3)症状別の食生活
- (4)食餌療法
- (5)不適切な食生活と健康障害
- 障害をもつ小児の食生活
- (1)障害の特徴と食生活
- (2)障害児の食生活の実際
- 児童福祉施設における食生活
- (1)児童福祉施設の特徴と食生活の基本
- (2)児童福祉施設の給食の基本的方針
- (3)食事による健康障害とその予防
- (4)栄養・食生活に関する教育や指導
出題上の留意事項
- 日常生活に密接な関係があり、かつ栄養上重要な基本的な問題を出題する。
- 出題範囲内から平均して出題し、部分的な偏りをさける。
出題の基本方針
保育所の保育を体系的に理解しているかを問うことを基本とする。問題選択に当たっては、地域の子育て支援や多様な保育ニーズへの対応、保育サービスの評価、家庭、地域との連携など保育を巡る現代的課題に関しても配慮が必要である。
出題範囲
- 保育の本質
- (1)保育の意義とその思想
- (2)保育の目標
- (3)子どもの発達特性
- (4)保育の原理
- 保育の場
- (1)家庭
- (2)保育施設
- (3)家庭的保育
- 保育の歴史と現状
- 保育所保育の原理
- (1)保育の特性
- (2)保育の目標
- (3)保育の方法
- (4)保育の環境
- 保育所保育の内容
- (1)保育の内容構成の基本方針
- (2)ねらい、内容、領域
- 保育所保育の計画
- (1)保育の計画作成上の基本的視点
- (2)保育計画と指導計画
- (3)保育の計画作成上の留意事項
- 発達過程区分の保育の内容と指導計画
- (1)3歳未満児の保育の内容と指導計画
- (2)3歳以上児の保育の内容と指導計画
- 保育所の健康・安全上の留意事項
- (1)健康上の留意事項
- (2)安全上の留意事項
- 多様な保育ニーズへの対応上の留意事項
- (1)入所児童の多様な保育ニーズへの対応
- (2)地域における子育て支援
- 子育てに関する相談援助活動
- (1)「家族」における現代的課題と支援
- (2)子育て支援ニーズと相談援助活動
- (3)相談援助の基本原則
- (4)保育所における相談援助活動
- (5)地域における相談援助ネットワーク
- 保育サービスの評価と苦情解決
- (1)保育サービスの評価
- (2)保育サービスに対する苦情解決
- (3)職員の研修と資質の向上
- 家庭、地域との連携
- (1)保育における連携の意味
- (2)家庭との連携
- (3)幼稚園との連携
- 保育士の資質と任務
出題上の留意事項
- 理論的側面の知識よりも、保育の実際との関連を重視した出題が望ましい。
- 社会福祉、児童福祉、精神保健、教育原理、養護原理の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
教育に関する基礎的概念、教育活動における実践原理を体系的に理解しているかを問うことを基本とする。
出題範囲
- 教育の意義、目的及び児童福祉との関連性
- (1)教育の意義と目的
- (2)教育と児童福祉の関連性
- 教育の基礎的概念と諸理論
- (1)諸外国の教育理論
- (2)日本の教育理論
- (3)幼児教育の理論
- 教育の歴史
- (1)諸外国の教育史
- (2)日本の教育史
- (3)子ども観と教育観の変遷
- 教育の制度
- (1)教育制度の基礎
- (2)教育法規・教育行政の基礎
- (3)諸外国の教育制度
- 教育の実践
- (1)教育の内容
- (2)教育の方法
- (3)教育指導の原理と形態
- 生涯学習社会における教育
- (1)生涯学習の基礎
- (2)生涯学習社会における教育
- 現代の教育問題
出題上の留意事項
- 単なる理論的側面の知識ではなく、保育の実際との関連についての出題が望ましい。
- 児童福祉、保育原理、養護原理の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
保育所以外の児童福祉施設における児童処遇に関して、体系的に理解しているかを問うことを基本とする。
出題範囲
- 児童養護の概念
- (1)家庭や社会の役割
- (2)社会的養護を必要とする子どもたち
- (3)児童養護の歴史
- (4)児童養護の体系 家庭、施設、里親
- 施設における児童養護
- (1)施設養護の特質
- (2)施設養護の基本原理 個別化、親子関係の尊重と調整、集団の活用
- 施設養護の実際
- (1)日常生活及び自立に向けての援助
- (2)治療的・支援的援助(心の傷を癒したり、心を育むための、また障害を支えるための援助)
- (3)親子関係・学校・地域などとの関係調整
- 児童福祉施設の運営・管理と援助者
- (1)援助(養護)の理念
- (2)児童福祉施設の運営・管理
- (3)児童福祉施設援助者としての資質
- (4)個別援助技術や集団援助技術などの専門援助技術
- (5)スーパービジョンとチームワーク
- (6)倫理の確立
- 今後の課題
出題上の留意事項
- 単なる理論的側面の知識ではなく、児童福祉施設の実際との関連についての出題が望ましい。
- 児童福祉、保育原理、教育原理の出題と十分関連をとって出題する。
出題の基本方針
保育等に関する教科全体の知識・技能を基礎とし、これらを総合的に実践する応用力を問うことを基本とする。保育実習理論については、保育原理と比べて具体性のある出題とし、保育実習実技については、児童福祉の場における実践的能力を問う内容にするよう配慮が必要である。
出題範囲(保育実習理論)
- 保育所保育
- (1)保育の計画
- (2)保育形態
- (3)デイリープログラム
- (4)保育内容
ア 健康 イ 人間関係 ウ 環境 エ 言葉 オ 表現 - (5)生活指導
ア 基本的生活習慣 イ 安全教育 ウ 社会性の涵養
- 入所施設の処遇
- (1)乳児院の養育
- (2)児童養護施設の養護
- (3)肢体不自由児施設、知的障害児施設等の療育
- (4)その他の児童福祉施設の処遇
出題範囲(保育実習実技)
- 音楽
- (1)器楽
楽器 ピアノ、オルガン又は都道府県で指定する楽器
課題曲 都道府県において指定する曲 - (2)声楽
童謡など都道府県で指定するもの
- (1)器楽
- 絵画制作
- (1)自由な題材のデッサン
- (2)特定課題に対する自由材料による制作
- (3)自由課題に対する特定材料による制作
- (4)特定課題に対する特定材料による制作
- 言語
- (1)童話の語り(童話は選択させる)
- (2)絵本、スライド、紙芝居等を使った語り
- (3)受験者相互又は試験官との言葉あそび
- 一般保育
- (1)保育現場のロールプレイ
- (2)提示された複数のカードや絵を使ったお話づくり
- (3)保育技術の自由実践
出題上の留意事項
- 態度、知識、能力が総合的に把握されやすい内容を選定する。
- 児童の保育の実際において具体的に必要度の高い内容を重視し、また、いたずらに高度のものを選択させない。
- 保育実習実技において、児童を参加させるものについては、児童に特別の刺激を与える方法はさける等児童に悪影響のないように留意する。
- 保育実習実技の受験者が多い場合、多人数が同一条件のもとに受験できるよう配慮する。






























